一戸建て住宅の購入者のほとんどは、従来から夫婦や家族の生まれた家庭など既婚者がほとんど占めていました。一人暮らしのマンションでは結婚すれば手狭になるうえに、子どもが生まれて家族が増えれば子育てによる騒音トラブルなども頻発するようになります。やがては子ども部屋を持たせるためであったり、家族が増えてもなお自由な生活空間を確保するには、床面積もそれなりの広さがあり間取りの自由度も高いことなど、一戸建て住宅は家族生活を前提にしてこそ本領を発揮するものと考えら得てきたわけです。また伝統的な日本企業の福利厚生としての独身寮なども、やがては結婚して家族を持つことが当然の前提とされてきました。
ところが男性女性ともに独身率は上昇の一途をたどっており、一生涯独身を貫くリフスタイルを選択する方も増えているのが現状です。独身率が高くなるにつれて、一戸建て住宅の購入者のなかにおいても独身の一人暮らしの方の男女の比率も高くなっているのは、自然の流れと言うことができます。一人暮らしであれば生活空間を確保するにはマンションなどの賃貸物件で十分との認識が一般的かもしれません。しかしマンションなどの賃貸物件では、入居当初の間取りを変更するのは困難で、自由な空間デザインや自分らしさをかんじることも困難です。徳に規約などの関係でペットの飼育が制限されていたり、隣人への盟約を防ぎ住人同士の軋轢を避けるべく、個人の趣味なども選択の幅は限られることになります。
また立地条件によっては間取りや床面積が狭いにもかかわらず、高額の家賃支払いを余儀なくされて生活水準も低くなっていることも珍しくありません。また若い年齢の頃には問題になりませんが、老後のかぎられた年金収入のなかから毎月のように家賃を工面し続けるのは経済的にも大変です。徳に難例が高くなるにしたがって入居できる物件は激減していくという切実な問題もあります。仮に一人暮らしを老後も予定しているのであれば、一戸建て住宅を購入しておけば少なくとも安定した生活水準を維持することが可能です。住宅ローンの支払いが終われば、家賃相当額の支払いからも解放されるからです。当然のことですが、管理規約などの拘束を免れることができるので趣味に打ち込んでも隣人への迷惑などもさほど気にかける必要も無いはずです。居住性などの生活水準を向上させたり、趣味を満足度も向上させること、老後の生活基盤の確立など独身者のいい戸建て住宅購入者が増えているのには理由があります。