趣味を充実させたいなら集合住宅は向いていない
2019年11月04日
集合住宅はかぎられた宅地のうえに多数の入居者をできる限り数多く収容して収益をあげるために、多数物件が隣り合った空間です。一戸建て住宅でも隣人を意識しないわけには行きませんが、一挙手ごとに隣人を意識する必要はありません。多少年少の子どもが屋内で走り回ったところで、常識の範囲内であれば苦情が上下左右の隣人から寄せられるリスクに注意を払うまでもないでしょう。ところが集合住宅ではこうは行きません。集合住宅では回数が増加するほど住人は笛、人口密度は高くなります。人気の高い物件では上下左右、すべての物件に住民が入居していることはなんら珍しい状況ではないのです。
部屋の中を移動するだけでも、震動や足音などが階下に響きます。賃貸物件では壁面が安普請で薄い壁を解して隣り合っていることも。そのようなマンションでは防音性が配慮されてないので、日常生活の動作ひとつが騒音の発生源になります。騒音問題は個人差が大きく、自分では床上の足音はきにならない場合であっても、階下の住民は気になることでトラブルになうのはよくある話です。一度騒音と意識されて気になると、ストレスが高まりトラブルの解決も困難になり、最終的には転居するほかなくなってしまいかねません。分譲マンションなどではRC造など防音性も配慮されてはいても、賃貸マンションでは防音性に難を抱えることも珍しくないようです。
また集合住宅ならではのストレス要因として、住民からの干渉や視線が気になるという問題もあります。住民同士のコミュニティも形成されているようなマンションは、世話好きな住人などが存在することはメリットもありますが、個人の生活を重視する現在のライフスタイルでは、余計な干渉と意識する向きも少なくありません。また住民の視線が気になる問題には、趣味を堪能するのが難しいという側面もあります。趣味は個人の価値観と好みが反映されるので、自分にとっては充実した時間も、別の住民にあっては理解しがたく不愉快な印象を持っていることも珍しくありません。典型的なのは音楽の趣味です。音楽を聴くにしてもヘッドフォンの使用を余儀なくされたりするのがほとんどです。ましてや楽器を演奏するとなると、それ自体が隣人から迷惑行為と認識されてトラブルになる可能性も想定する必要があり事実上我慢しなければなりません。したがって集合住宅で趣味を充実させるのは困難で、戸建て住宅などがマストの選択になるようです。